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2026/07/29
日本人の人口1億2,000万人割れ

総務省が 7月 29日に発表した人口動態調査(住民基本台帳に基づく2026年1月1日時点)で、日本人の人口は1億 1,973 万 6,483 人となり、1984年以来42年ぶりに1億 2,000 万人を下回りました。
減少数は 91万 6,744人。
17年連続の減少で、減った人数と割合のいずれも 1968年の調査開始以降で最大でした。
数字だけを見れば重い発表ですが、今回の調査には、相続と不動産の実務に関わる私たちがもっと注目すべき数字が含まれていました。
1世帯あたりの平均構成人員が『 2.0人』になったという事実です。
東京・大阪・奈良で相続のご相談をお受けしている当社の視点から、この調査を読み解いてみたいと思います。
調査結果の要点
● 日本人は1億 1,973万 6,483人 (前年比 ▲ 91万 6,744人)。
42年ぶりに 1億 2,000万人を割り込み、減少は17年連続
● 出生者数から死亡者数を差し引いた自然増減は 92万 3,008人の減少で、これも過去最大の自然減
● 外国人は 35万 3,696人増の 403万 1,159人。
2013年の集計開始以降で最多となり、総人口に占める割合は 3.26%に。
国外からの転入者数も過去最多の 72万 988人
● 日本人と外国人を合わせた総人口は 1億 2,376万 7642人(前年比▲ 56万 3,048人)
● 全世帯数は 6,174万 7,140世帯と 45万 9,146世帯増えた一方、1世帯あたりの平均構成人員は 2.00人と、調査開始以降毎年減少

出典:総務省『住民基本台帳に基づく人口動態調査』(2026年1月1日時点)を基に当社作成
総人口の減少を『薄めている』のは外国人の増加
まず押さえておきたいのは、日本人の減少幅(約 91.7万人)と、総人口の減少幅(約 56.3万人)の差です(図1)。
この約 35万人の差は、そのまま外国人の増加分にあたります。
つまり総人口の減り方は、外国人の増加によって『薄められている』状態です。

その内訳を見ると、外国人の増加数は東京都が 6万 2,479人、大阪府が 4万 1,401人、埼玉県が 2万 8,606人と、雇用のある都市部に集中しています。
増加率では北海道が 14.89%、沖縄県が 14.36%、大分県が 13.90%と、地方でも高い伸びを示しました。
外国人で最も多い年齢層は 25〜29歳の 71万 3,518人。
生産年齢人口(15〜64歳)に該当する方が 86.17%を占めます(図4)。

不動産の側から見れば、これは賃貸需要の担い手が入れ替わりつつあることを意味します。
実家の活用を『売る』以外の選択肢で考える場合、地域の需要が誰によって支えられているのかを見極める視点が、これまで以上に重要になります。
もっとも重い数字は『2.00人』
そのうえで、当社が今回もっとも重く受け止めたのは、平均世帯人員2.00人という数字です(図2)。
人口は 56万人減ったのに、世帯数は 45万 9,146世帯も増えました。
人が減っているのに世帯が増えるのは、ひとつの世帯を構成する人数が減り続けているからです。
全国平均で1世帯 2人ということは、単身世帯と夫婦のみ世帯が、もはや世帯の主流に近づいているということです。

この変化は、相続の現場に3つの形で表れます。
第1に、実家に住み続ける人がいなくなることです。
親世代が夫婦のみ、あるいはお一人でお住まいのご家庭では、その世帯が終わった時点で、家は空き家になります。
子世代はすでに別の世帯を構えており、戻ってくる前提がありません。
総務省の住宅・土地統計調査では全国の空き家は約 900万戸、空き家率 13.8%と過去最多を記録していますが、世帯の小規模化はこの流れをさらに押し進める要因です。
第2に、判断能力の問題が『一気に』表面化することです。
同居のご家族がいれば、預金の管理や施設の手続きを支えることができます。
しかし単身のお住まいでは、認知症などにより判断能力が低下したとき、不動産は売ることも貸すこともできない『凍結』状態に陥ります。
当社では、備えの度合いに応じて銀行の任意後見契約、代理人届、家族信託という三段階でご提案していますが、いずれも本人が元気なうちにしか設定できません。
第3に、相続人の把握が難しくなることです。世帯が小さくなり、兄弟・姉妹の数も減るなかで、相続人が遠方の親族のみ、あるいは高齢の兄弟というケースが増えています。
連絡先が分からない、判断能力に不安がある・・・こうした事情が、遺産分割協議を長期化させます。
関西のなかでも進む二極化
都道府県別に見ると、日本人が増えたのは東京都だけで、46道府県が減少しました。
減少数が最も大きかったのは北海道の 5万 8,104人、次いで兵庫県の 4万 1,113人、静岡県の 3万 9,638人です。
兵庫県が上位に入っている点は、関西圏でも人口の流出が現実に起きていることを示しています。
一方、外国人を含めた総人口で増えたのは、東京都・大阪府・千葉県の 3都府県にとどまりました(図3)。

親が元気な『いま』にできること
人口減少と世帯の小規模化を前提とすると、実家対策の要点は次の3つに整理できます。
① 実家の価値を正しく把握することです。
固定資産税評価、相続税評価、実勢価格は目的ごとに異なります。当社は『1物 5価』の考え方で、実家がいま持つ価値を多角的にお示しします。
② 判断能力があるうちに手を打つことです。
遺言に加え、任意後見や家族信託を組み合わせておけば、いざという時に実家が凍結されることを防げます。
単身・夫婦のみの世帯では、この備えの重要性が格段に高まります。
③ 家族で早めに方針を共有することです。
『誰も住まない』と決まった時点から、選択肢を検討する時間が始まります。
住むのか、貸すのか、売るのか。
相続登記・住所変更登記が義務化され、空き家をめぐる税制も改正が続くなかで、判断を先延ばしにする不利益は以前より大きくなっています。
不動産の実務と相続の両方を見渡せる窓口に、早い段階でご相談いただくのが最も確実です。
最後に
日本人の人口 1億 2,000万人割れも、平均世帯人員 2.00人も、後戻りする性質の数字ではありません。
だからこそ、これらは悲観するための数字ではなく、備えるための材料です。
『想いを伝え、想いを実現する』を標榜する当社は、相続のご相談を初回無料でお受けしています。
実家の行方にご不安をお持ちの方は、どうぞお気軽に株式会社出島不動産相続相談所へご相談ください。


