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2026/05/21

『成年後見制度』改正と『首長申し立て』急増

 

四半世紀ぶりに『成年後見制度』が法改正される見通しとなりました。

 

本来は認知症などで判断能力が低下した方をサポートし、その権利と財産を守るための制度・・・

 

そのはずが、報道される実態を見れば、本人や家族の意思に反した運用が後を絶たず、深刻なトラブルを生んでいます。

 

先日のニュースでは、市区町村長による『首長申し立て』が、2025年に制度開始以来初めて 1万件を突破し、全体の約4分の1 を占めるに至ったと報じられました。

 

2000年の制度開始当初は 僅か 23件だった後見制度の『首長申し立て』が、いまや 1万件超。

 

これは『孤立する高齢者』の急増と、自治体介入の常態化を示す重い数字です。

 

私ども『出島不動産相続相談所』は、不動産相続と認知症対策の実務を担う立場から、この数字の裏に潜む『闇』を、皆様にお伝えしなければならないと考えています。

 

 

 

ある親子に降りかかった【行政の介入】

東京都大田区で報じられた事例をご紹介します。

 

80代の母親と二人暮らしだった長女が、ある日突然、行政の権限で母親を施設へ連れ去られました。

 

引き金は同じ敷地に住む親族からの『虐待通報』。

 

しかしその背景には、建物が親族名義、土地が母と親族の『共有名義』という、根深い不動産トラブルが潜んでいました。

 

東京都港区の事例では、明確に判断能力のある 93歳男性に、行政の『首長申し立て』により後見人がつけられ、年金が弁護士の口座に振り込まれる事態に。

 

男性は『人生で初めて財産を人に奪われた』と語り、自ら家庭裁判所に取り消しを申し立て、ようやく【 後 見 】を解いてもらえました。

 

神戸市の事例に至っては、認知症の母親の後見人となった弁護士に支払われた報酬が、約 9カ月で801万円。

 

月額にして約 90万円という法外な金額です。

 

男性は『合法的なぼったくりにあったようなもの』と語りました。

 

 

これらは決して特殊事例ではありません。

 

『首長申し立て』が 1万件を超えた今、いつ皆様のご家族が当事者になっても不思議ではないのです。

 

 

 

後見人がついた瞬間に始まる『資産凍結』

私ども『出島不動産相続相談所』が最も危惧しているのは、成年後見人がついた瞬間に発生する『不動産の完全凍結』です。

 

成年後見人の最大の使命は『本人の財産を減らさないこと(現状維持)』。

 

生活費や医療費、施設入居費を捻出するために必要不可欠な場合を除き、ご親族が希望されても、不動産の売却・有効活用・生前贈与などは家庭裁判所の許可が下りず、事実上不可能となります。

 

ここで私が常々提唱している『1物件6価(1つの不動産が持つ6つの価値)』の概念が重要になります。

 

不動産には、実勢価格、公示地価、路線価、固定資産税評価額など、見方によって様々な価格が存在します。

 

私たち専門家は、この価値のギャップを合法的に活用し、最適な相続税対策や資産の組み換えをご提案します。

 

しかし、成年後見人は不動産のプロではありません。

 

相続税対策のためのマンション購入も、価値が下落する前の優良資産への買い替えも、いわゆる『攻めの資産防衛』は一切行いません。

 

結果として、価値を生まない空き家が放置され、毎年の固定資産税と後見人への報酬だけがご本人の口座から自動的に引き落とされ続ける、まさに資産の『垂れ流し状態』に陥るのです。

 

 

 

 

 

 

 

バブル崩壊リスクと、失われる売却機会

さらに深刻なのが、現在のマクロ経済と不動産市場の動向です。

 

私は現在の日本の不動産価格、特に都市部の異常な高騰に対して、強い警戒感を持っています。

 

1990年代の日本のバブル経済期と酷似した不気味さを漂わせているのです。

 

もし歴史が繰り返され、不動産バブルが弾けたら、資産価値は一気に暴落します。

 

そのとき、ご親族の不動産が『首長申し立て』によって成年後見制度の管理下に置かれていたらどうなるでしょうか。

 

『今のうちに売却して現金を確保し、暴落リスクに備えよう』と ご家族が正しい判断を下しても、成年後見人と家庭裁判所は『本人の当面の生活費は年金と預貯金で足りているため、不動産を売却する合理的な理由がない』として却下します。

 

そして数年後、いざ相続が発生した時には、価値が激減した不動産だけが残される。

 

市場を見極め、有利なタイミングで資産を動かすという基本が、成年後見制度という強固な制度の中で完全に封じられてしまうのです。

 

 

 

 

共有名義の不動産が招く『連鎖的な地獄』

私どもへのご相談で非常に多いのが、『不動産の共有名義リスク』です。

 

これが成年後見制度と結びついたとき、悲劇は一気に増幅します。

 

例えば、ご兄弟で実家を共有名義で相続していたとしましょう。

 

その後、ご兄弟の一人が遠方で孤立し、認知症を発症して『首長申し立て』により成年後見人がついた。

 

共有名義の不動産は、共有者全員の同意がなければ売却も、大規模な修繕も、建て替えもできません。

 

もう一人のご兄弟が『実家が老朽化して危険だから売却したい』と考えても、成年後見人が『売却の必要性がない』と判断すれば、それで終わりです。

 

結果として、実家は特定空き家として自治体から勧告を受けるリスクに晒されながら、朽ち果てていくのを待つしかなくなります。

 

良かれと思って共有名義にした不動産が、自治体の介入を引き金にして、親族全体の資産を道連れにする『負動産・腐動産』へと変貌してしまうのです。

 

 

 

【自治体の介入を防ぐための、二つの防衛策】

『自治体の一方的な判断で後見を開始させられた』というご親族の訴えには、無念さが滲み出ています。

 

しかし冷静に考えれば、ご両親が判断能力を失い、生活が破綻するまで具体的な対策を講じてこなかった。

 

その状況にも、ご家族側にも一定の責任があると申し上げざるを得ません。

 

自治体は決して悪意で申し立てをしているわけではないのです。

 

法律に基づき、孤立した高齢者の命と生活を守る最後の手段として、良かれと思って介入しているにすぎません。

 

では、この恐ろしい事態を回避し、大切な一族の資産を守るためにはどうすればよいのか。

 

答えは一つです。『親が元気で、判断能力が確かなうちに、家族で話し合い、法的な対策を完了させておくこと』。

 

具体的には、以下の二つの手法が極めて有効です。

 

第一に、『家族信託(民事信託)の組成』です。親御様が元気なうちに、不動産や預貯金の管理・処分権限を、信頼できるお子様やご親族に託す契約を結びます。

 

これにより、親御様が認知症になっても、成年後見制度を利用することなく、託されたご家族の判断で不動産の売却や修繕、組み換えが可能になります。

 

バブル崩壊のような市場の急変時にも、即座に対応できる『機動力』を確保できるのです。

 

 

第二に、『任意後見契約の締結』です。将来、判断能力が低下した時に備え、あらかじめご自身が信頼できる人物を後見人として指名しておく制度です。

 

自治体や家庭裁判所に見ず知らずの専門家を押し付けられる事態を、未然に防ぐことができます。

 

ただし、後見がスタートするに当たり【後見監督人】が付くことに対する備えはお忘れ無く!

 

 

 

『想いを伝え、想いを実現する』ために

『首長申し立て 1万件突破』というニュースは、決して対岸の火事ではありません。

 

超高齢化社会を迎えた日本において、いつ皆様のご身内が、あるいは皆様ご自身がその当事者になってもおかしくないのです。

 

不動産(持ち家など)は、ただ所有しているだけでは価値を生み出さないばかりか、相続時には【争族】の原因ともなりかねません。

 

手遅れになってから家庭裁判所の前で途方に暮れることのないよう、今すぐ、ご家族の資産と将来について話し合う場を設けて頂ければと切に願います。

 

気になることがございましたら、どうぞお気軽に『出島不動産相続相談所』までご相談ください。

 

 

 

 

 

 

成年後見制度、自治体申請 1万件超え

成年後見制度の闇 ② 港区職員が高齢者連れ去り

後見制度を利用する前に、この映画を見て下さい!

 

 

 

 

 

 

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