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2021/02/20
生産緑地面積全国一の京都市、7割弱が特定生産緑地に移行
2022年に多くの生産緑地が指定から30年を向かえ、農地の宅地化による地価下落が懸念されています。
そうした中、市区町村単位で全国一の生産緑地面積と地区数を誇る京都市のJAが特定生産緑地移行支援に力を入れています。
7割弱が特定生産緑地への移行申請
JA京都市は、市と連携して指定から30年を迎える生産緑地について、特定生産緑地への移行支援に力を入れており、今年度は、約30回の移行申請の集中受け付けを実施しました。
JA京都市管内の対象者の約65%が、移行を申請したとのことです。
以前ご紹介しました川崎市の状況と比べても、高い移行率だと感じました。
JA京都市の生産緑地保全に向けた活動の成果のように思えます。
JA京都市は残る対象者にも引き続き特定生産緑地への移行申請を呼び掛け、都市農地の保全につなげたい考えです。
生産緑地の指定から30年の期限到来
税制優遇措置を受ける生産緑地の多くが、2022年に指定から30年を迎えます。
税制優遇措置を引き続き受けるには、2021年中に特定生産緑地へ移行する必要があります。
移行しなかった場合、税制優遇が受けられず、結果として農地を売却する農家が急増することが懸念されております。
少子高齢化も重なり、都市農地の減少を加速しかねない状況です。
一方で宅地の供給が増加、供給を大きく上回ることが懸念されます。
生産緑地面積と地区数全国一の京都市
JA京都市は、市町村別の生産緑地指定面積と地区数が全国一を誇ります。
より円滑に特定生産緑地への移行手続きを進めようと、JA京都市は今年度、市の都市計画課をはじめ農林企画課、各農業振興センターなど関係部署と連携して移行申請の集中受け付けを行ないました。
綿密な打ち合わせを繰り返して昨年8月中旬から2月上旬にかけて、JAの支店など全19会場で29回実施。
結果、特定生産緑地への移行申請を済ませたのは延べ 1,103人に上ります。
これはJA京都市管内の申請対象者の約65%に上るとのことです。
JA京都市は、特定生産緑地の集中受け付けに合わせて申請に必要となる登記簿謄本の代理請求を行い、2,385筆の代理請求を行いました。
特定生産緑地移行期限まで1年を切り、今後の農家さんの動向が不動産価格に直結します。
これからも注目していきたいと思います。