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2020/01/10
トラブル覚悟の老後資金対策【リースバック】
「年金だけでは⽼後資⾦が一人 2,000万円⾜らない」と⾦融庁が昨年発表しました。
金融庁の審議会故に?不動産の専門家は一人も無し。
高齢者の資産の約半分が不動産であるにも拘わらず、金融審議会のメンバーは投資のプロ(FP、証券、銀行、投信、生保等)ばかりです。
「貯蓄から投資へ」という資産運用拡大を目論む報告書が一人歩きを始めました。
物価も給与も下がる日本において、資産運用に失敗すると老後は益々大変です。
持ち家を活用して老後資金?
⼈⽣100年時代、⽼後資⾦捻出のため、⾃宅を活⽤する⽅法があります。
⾃宅を担保にお⾦を借りる「リバースモーゲージ」。
家賃を払い⾃宅に住み続けルことを条件に⾃宅を売却する「リースバック」。
商品を企画する企業は当然商売です。
利⽤者にとって良いことばかりではありません。
トラブル覚悟のリースバック
⾼齢者の⾃宅を買い取り、そのまま住み続けてもらい賃料を頂く、というビジネスモデルが「リースバック」です。
安く買取り(売却益目的)、⾼い家賃(賃料収入目的)で借家として運⽤する、リースバックを⾏う会社はインカムゲインとキャピタルゲインの⼆兎を追います。
⽼後資⾦捻出という現実問題解決のためか、細かな契約内容にまで⽬が⾏き届かず、トラブルが続出しているようです。
「⼀般論ですがトラブルも⽬⽴ち始めています。買取り⾦額が相場より安く 賃料が⾼い。基本的に定期借家、更新も無く退去を求められ・・・。」
政府はリースバックについて、2020年度中にガイドラインをまとめます。
(2019/12/18 産経新聞)
リースバック最⼤⼿のハウスドゥは件数が 1,600件、⾦額で 200億円を超え。
⾦融機関が⼆の⾜を踏む物件も、リースバックします。
(2019.10.20 ⽇経ヴェリタス)
リーマンショックを引き起こしたサブプライムローンの⼆の舞を演じないためにも、利⽤者⽬線のガイドラインを期待したいところです。
リバースモーゲージは利⽤者負担で基⾦
⾃宅を担保に⽼後資⾦を借り⼊れる「リバースモーゲージ」。
普及しない理由の⼀つに、借⼊⾦が将来の売却価格を上回るという「物件値下がりリスク」がありました。
その不安は、下記の通り解決済みです。
『リバースモーゲージ型住宅ローンは「⾃宅を担保に 将来の⾃宅売却代⾦からローンの残債を返済をする」というものです。
所有者不明の⼟地が九州本⼟の⾯積を上回る時代、不動産が負動産になり、担保割れすることも考えなければなりません。
ご夫婦が⻑⽣きした後にお亡くなりになり、、契約通り⾃宅を売ると 価格は1,000万円、しかし残債務が 1,500万円あると、債権者は回収出来ない 500万円を相続⼈に請求する事になります。
しかし、この【ノンリコース型リバースモーゲージ型住宅ローン】なら、売却時に回収出来ない債務 5 00万円を住宅⾦融⽀援機構が負担してくれるのです。』
2019/03/22 出島不動産相続相談所ブログ
リバースモーゲージ信託?
【ノンリコース型リバースモーゲージでは儲からない】との考えなのか、リスクヘッジが⽬的なのか、顧客の囲い込みが⽬的的なのか、三菱UFJ 信託銀⾏はリバースモーゲージの利⽤者に借⼊額の 5%を信託として拠出(信託)させます。
誰かの⾜らずを皆で負担させます。(銀⾏はリスクを負わない︖)
お借⼊⾦利はもちろん変動⾦利、お借⼊額は銀⾏評価額の 50%以内、そして銀⾏評価は毎年⾏います。
さらに、信託報酬が 10万円必要です。
過去の⼟地神話が存在した時代ならまだしも、負動産と呼ばれる時代に利⽤者から預かる 5% (または10%) の拠出⾦で成り⽴つのでしょうか。
全ての不動産が 5%下落しただけで拠出⾦不⾜になります。
10年後、15年後も存在している商品なのか、要注⽬です。