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2021/11/09
火災保険、7年ぶりの実質値上げへ
日本経済新聞によると、大手損害保険会社は長期割引きの適用で割安になる期間10年の契約を廃止するとのことです。
長期契約ほど割引率が大きいため、契約期間が短くなることで、実質値上げとなります。
今後は最長で期間5年とし、契約更新の度に保険料が値上がりする可能性が出てきました。
2022年には保険料1割値上げ
昨今の台風や水害による被害の甚大化に伴い、保険各社の保険金の支払いが増大しており、2022年に火災保険料が過去最大の1割程度値上げされる見通しです。
これは、損害保険各社でつくる損害保険料率算出機構が参考純率(保険料の目安)を1割程度引上げることに依ります。2019年にも引上げられており、2年ぶりの引き上げです。
火災保険料は2018年からの4年間で3度目の値上げとなり、上げ幅は2割を超えます。
火災保険の収支は各社赤字になっており、大手4社の収支は11年続けて赤字となっています。
今後も自然災害が増えれば、更なる値上げに繋がる可能性があります。
風水害の保険金支払い年間1兆円
日本における風水害による保険金支払いが2018年度と2019年度に年間1兆円を越えています。
2018年度から3年間の平均でも9,500億円となり、これは世界全体の約1割に当たる支払額とのことです。
今後はハザードマップを活用したり、自然災害リスクを地域別に細分化したりすることで、低リスクの地域では保険料の値下げに、高リスクの地域では更なる値上げの可能性もあります。
火災保険と地震保険、現在の契約内容を確認し、場合によっては10年の長期契約が可能な来年9月頃までに保険の切り替えを含めて検討した方が良い場合もありそうです。