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2020/10/11

東大寺七重塔の謎、鎌倉期の復元案二つ

 

 

東大寺の東塔再建の栄西案=「奈良文化財研究所紀要2020」掲載図から一部改変
東大寺の東塔再建の重源案=「奈良文化財研究所紀要2020」掲載図から一部改変

 

 

 

 

奈良の大仏で知られる世界遺産東大寺にかつてあった東塔(とうとう)(七重塔)はどんな姿をしていたのか。奈良文化財研究所(奈文研)が、その謎に迫る復元案を作製し、発表しました。

 

高さ 100メートルとも言われる塔の復元案は二つ。

鎌倉時代に再建を託された 2人の高僧のそれぞれの案を推測したところ、興味深い特徴がみえてきました。

 

東大寺の東塔は奈良時代の 750~760年代に大仏殿の南東に建てられました。

1180年に平氏の南都焼き打ちにあい、東塔を含む多くの伽藍(がらん)が焼損した。その後、伽藍の再建が進められることになりました。

 

当初、東大寺の復興にあたったのが重源(ちょうげん)(1121~1206)だったが、工事が始まる前に死去。

実際の工事は、臨済宗の開祖・栄西(1141~1215)が引き継ぎました。

 

こうした事情から、東塔の再建は、重源と栄西のどちらの構想で進められたのかがわかっていません。

 

奈良文化財研究所は、栄西が再建を引き継いだ際に、重源の構想を踏襲した場合と、踏襲しなかった場合を想定し、2人がそれぞれ関わった東大寺の現存建築などを参考に 2案をまとめました。

 

 

 

重源の復元案は大仏様という建築様式で、屋根の反りは少なく、簡素な造りが特徴的です。

 

重源が鎌倉時代に再建し、現存する東大寺南大門などを参考にしました。

 

栄西の復元案は禅宗様という建築様式で、栄西が再建した東大寺鐘楼や、禅宗様の代表的建築とされる円覚寺舎利殿(神奈川県鎌倉市)などをヒントにしました。

屋根の反りが強く、二重以上にはバルコニーのような高欄がつく。

繊細な組み木がある緻密(ちみつ)な構造となりました。

 

 

 

 

一辺が27四方と判明

2015年の発掘調査で、再建された東塔は建物の基礎となる基壇が一辺約 27メートル四方と判明しています。

 

当時の中国(南宋)から伝わった最先端の技術を駆使し、国内最大級の建築物だった可能性が指摘されていました。

重源、栄西は南宋で最新の仏教を学び、ともに帰国したとされています。

 

創建当初の東塔の高さをめぐっては 70メートル説と 100メートル説があります。

一方、再建後の高さは鎌倉時代の文献に 320尺(約96メートル)とあり、今回の復元案はいずれも高さを 320尺と想定。

東塔は 1362年に落雷で再び焼失し、以後は再建されていません。

 

研究に主担当として携わった奈良文化財研究所 遺構研究室の目黒新悟研究員(建築史)は

「現存する仏塔は、日本で洗練された和様という建築様式が多い」としたうえで、「今回は境内の建物を参考に、平安末期から鎌倉時代にかけて中国から持ち込まれた二つの建築様式で復元案を提示したのが大きな意義だと思う」

と話しました。

 

二つの復元案を示した論文は 9月 30日発行の「奈文研紀要2020」に収録されています。
A4判で全 198ページ、1冊1100円(税込み)で、奈良市平城宮跡資料館や奈良県明日香村の飛鳥資料館などで6日から販売します。(渡辺元史)

 

 

 

 

大仏樣の塔は一つもない

日本の建築史に詳しい国立歴史民俗博物館の浜島正士名誉教授(日本建築史)の話 禅宗樣の塔は現存するものがあるが、大仏樣の塔は一つもない。また、現存する大仏樣の建物は、東大寺南大門など重源が関わったものしかなく、1階建てのものしかない。今回の研究は、大仏樣で塔という構造物ができるのか、実際に図面におこして考察したことに大いなる意義がある。

 

 

 

 

これまでにない面白い試み

2015年に東大寺や奈文研などでつくる調査団の団長として、東大寺東塔の調査を行った鈴木嘉吉・元奈文研所長(建築史)の話 鎌倉時代以降に禅宗樣の仏塔が現れはじめ、東塔を見本にした可能性もある。今回の発表は、和様の仏塔が多いなか入宋経験がある重源、栄西の立場に立って考えられている。試案の一つだが、今後の研究につながる、これまでにない面白い試みだ。

 

 

渡辺 元史

 

 

 

2020/10/2   朝日新聞

 

 

 

 

 

 

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