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2020/08/17

マンション区分所有権の所有者責任

神奈川県逗子市で2月5日、市道に面するマンション敷地内の斜面が崩落し、歩いていた県立高校3年生の女子生徒(当時 18歳)が土砂に巻き込まれ死亡した事故で、遺族がマンション管理会社の代表を業務上過失致死の疑いで県警逗子署に刑事告訴しました。

マンションの区分所有者の住民らも過失致死の疑いで告訴し、いずれも受理されました。

 

 

 

所有権と所有者責任

崩落は2月5日朝に起きました。

逗子署や逗子市によると、マンションの下部にある高さ約15メートルの斜面のうち、高さ約7メートル以上の部分の土砂(推計約 68トン)が崩れました。

崩れた部分は石積みで補強されていませんでした。

 

 

 

逗子市マンション擁壁崩落

 

 

 

前日に数メートルのひび割れ

捜査関係者によると、事故前日、マンションの管理人が斜面に数メートルのひび割れがあるのを発見し、管理会社に伝えていました。

 

遺族側は、「管理会社は適切な措置を講じなかった責任があり、住民らも安全管理を怠った。」としています。

 

現場は民有地で、県は2011年にこの斜面一帯を土砂災害警戒区域に指定していました。

事故後、国土交通省国土技術政策総合研究所は「風化を主因とした崩落」と指摘している。

関係者によると、遺族は区分所有者に対し、内容証明郵便(25日付)で総額 1億1,800万円(一戸当たり310万円)の損害賠償を求めています。

 

 

2020/06/28   毎日新聞

 

 

 

 

2011年に土砂災害警戒区域に指定

神奈川県は、この斜面を「急傾斜地の崩壊」の恐れがあるとして、2011年に土砂災害警戒区域(イエローゾーン)に指定しています。

イエローゾーンとは「土砂災害が発生した場合、住民等の生命・身体に危害が生ずるおそれのあると認められた土地の区域」を指し、市町村は警戒避難体制の整備を義務付けられています。

 

逗子市都市整備課によると、地権者らに危険性を知らせるなどの対応を取ってきたが、民有地のため、斜面の管理に市が直接携わることはないということです。

 

 

 

崩落斜面復旧に補正予算

崩れた斜面の復旧工事と斜面下の道路改良事業費として2,516万円を計上する補正予算案が、2月28日開かれた同市議会本会議に提案され、全会一致で可決されました。

財源は財政調整基金を取り崩して確保。斜面に残る土砂をかき出してモルタルを吹きつけ、斜面下の市道のセンターライン付近に高さ4メートルの仮防護柵を約50メートルにわたって設置します。

斜面は民有地ですが、市道の通行止めをできるだけ早く解除するため、逗子市はマンション管理組合から施行の承諾を取り付け、先行して工事を行うことにしました。

 

 

 

土地の工作物等の占有者及び所有者の責任

民法第717条   土地の工作物(建物・道路・塀等)の設置または保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じさせたときは、その工作物の占有者は被害者に対してその損害を賠償しなければならない。」

工作物に瑕疵があったなら、故意・過失でなくとも賠償責任の対象となります。

それは「無過失責任」を所有者が問われる、ということです。

 

 

 

「マンションは管理を買え!」と言います。

管理の行き届いたマンションは気持ちが良く、資産価値も下がりにくいとされています。

崩落を発見し、管理会社に報告した管理人さん。

斜面崩落を防ぐことが出来たかもしれません。

 

所有者の責任を改めて見直す良い機会にしなければなりません。

 

 

 

 

 

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