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2020/05/11

相続時精算課税制度とは

昨日も触れました「相続時精算課税制度」について、お復習いしましょう。

2,500万円を贈与税ゼロで贈与できる、夢のような制度なのでしょうか。

 

 

 

贈与税のお復習い

贈与税は、個人から財産をもらったときにかかる税金です。
会社など法人から財産をもらったときは贈与税はかかりませんが、所得税がかかります。
また、自分が保険料を負担していない生命保険金を受け取った場合、あるいは債務の免除などにより利益を受けた場合などは、贈与を受けたとみなされて贈与税がかかります。

ただし、死亡した人が自分を被保険者として保険料を負担していた生命保険金を受け取った場合は、贈与税でなく相続税の対象となります。

贈与税の課税方法には、「暦年課税」と「相続時精算課税」の 2つがあり、一定の要件に該当する場合に「相続時精算課税」を選択することができます。

 

 

 

 

 

相続時精算課税制度とは

相続時精算課税の制度とは、原則として 60歳以上の父母又は祖父母から、20歳以上の子または孫に対し、財産を贈与した場合において選択できる贈与税の制度です。

この制度を選択する場合には、贈与を受けた年の翌年の 2月 1日から 3月 15日の間に一定の書類を添付した贈与税の申告書を提出する必要があります。

なお、この制度を選択すると、その選択に係る贈与者から贈与を受ける財産については、その選択をした年分以降全てこの制度が適用され、「暦年課税」へ変更することはできません。

また、この制度の贈与者である父母又は祖父母が亡くなった時の相続税の計算上、相続財産の価額に この制度を適用した贈与財産の価額(贈与時の時価)を加算して相続税額を計算します。

このように、相続時精算課税の制度は、贈与税・相続税を通じた課税が行われる制度です。

 

 

 

相続時精算課税とは

「相続時精算課税」を選択した贈与者ごとにその年の 1月 1日から 12月 31日までの 1年間に贈与を受けた財産の価額の合計額から 2,500万円の特別控除額を控除した残額に対して贈与税がかかります。

なお、この特別控除額は贈与税の期限内申告書を提出する場合のみ控除することができます。

また、前年以前にこの特別控除の適用を受けた金額がある場合には、2,500万円からその金額を控除した残額がその年の特別控除限度額となります。

 

 

 

暦年贈与が使えなくなる

贈与税は、1人の人が 1月 1日から 12月 31日までの 1年間にもらった財産の合計額から基礎控除額の 110万円を差し引いた残りの額に対してかかります。

したがって、1年間にもらった財産の合計額が 110万円以下なら贈与税はかかりません。

(この場合、贈与税の申告は不要です。)

コツコツと毎年積み重ねることで大きな金額を相続人に贈与できる「暦年贈与」、相続時精算課税制度を利用(選択)すると、その後は利用できません。

 

 

 

 

 

 

税額の計算

① 贈与税額の計算

相続時精算課税の適用を受ける贈与財産については、その選択をした年以後、相続時精算課税に係る贈与者以外の者からの贈与財産と区分して、1年間に贈与を受けた財産の価額の合計額を基に贈与税額を計算します。

その贈与税の額は、贈与財産の価額の合計額から、複数年にわたり利用できる特別控除額(限度額:2,500万円。ただし、前年以前において、既にこの特別控除額を控除している場合は、残額が限度額となります。)を控除した後の金額に、一律 20%の税率を乗じて算出します。

なお、相続時精算課税を選択した受贈者が、相続時精算課税に係る贈与者以外の者から贈与を受けた財産については、その贈与財産の価額の合計額から暦年課税の基礎控除額 110万円を控除し、贈与税の税率を適用し贈与税額を計算します。

(注) 相続時精算課税に係る贈与税額を計算する際には、暦年課税の基礎控除額 110万円を控除することはできませんので、贈与を受けた財産が 110万円以下であっても贈与税の申告をする必要があります。

 

 

② 相続税額の計算

相続時精算課税を選択した者に係る相続税額は、相続時精算課税に係る贈与者が亡くなった時に、それまでに贈与を受けた相続時精算課税の適用を受ける贈与財産の価額と相続や遺贈により取得した財産の価額とを合計した金額を基に計算した相続税額から、既に納めた相続時精算課税に係る贈与税相当額を控除して算出します。

その際、相続税額から控除しきれない相続時精算課税に係る贈与税相当額については、相続税の申告をすることにより還付を受けることができます。

なお、相続財産と合算する贈与財産の価額は、贈与時の価額とされています。

 

 

 

手続き

相続時精算課税を選択しようとする受贈者(子又は孫)は、その選択に係る最初の贈与を受けた年の翌年 2月 1日から 3月 15日までの間(贈与税の申告書の提出期間)に納税地の所轄税務署長に対して「相続時精算課税選択届出書」を受贈者の戸籍謄本などの一定の書類とともに贈与税の申告書に添付して提出することとされています。

相続時精算課税は、受贈者(子又は孫)が贈与者(父母又は祖父母)ごとに選択できますが、いったん選択すると選択した年以後 贈与者が亡くなる時まで継続して適用され、暦年課税に変更することはできません。

 

 

 

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