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2020/03/17

賃料減額取り消し訴訟、オーナー勝訴

 

レオパレス21 (以下、レオパレス:東京都中野区) と一括借り上げ契約(サブリース契約)を締結しているオーナーが、レオパレスに対して家賃減額契約の取り消しを求めて起こした訴訟で、2020年 2月 28日 岐阜地裁はオーナー側の主張を全面的に認め、レオパレスに876万円を支払うよう言い渡しました。

 

レオパレスに対し、これまで複数の訴訟を起こしてきたオーナーらにとって、今回の判決は全国初の勝訴です。

 

家賃減額契約に関してオーナー側の主張を認めた判決は、トラブルが後を絶たないサブリースに関する契約に今後影響が出てきそうです。

 

 

 

 

 

 

 

事件の経緯

原告男性の祖父が2003年ごろ、レオパレスと建築工事請負契約を結び、30戸の住戸と24台分の駐車場を備える2階建ての賃貸住宅を建設しました(祖父が 2014年に亡くなった後は男性が建物の所有権を相続)。

さらに 2003年8月、建物と駐車場をレオパレスに賃貸し、レオパレスが居住者に転貸する賃貸借契約を締結。

 

賃貸借契約の期間は30年間。

最初の10年間に当たる 2013年 8月までは賃料を月額115万4700円に固定し、その後は経済情勢や近隣の家賃相場などを勘案し、協議により2年ごとに賃料を改定すると取り決めました。

 

レオパレスは 2012年 10月、「(2013年8月で)10年がたつため、賃料について協議したい」と申し出ました。原告の男性は、高齢だった祖父の代理人として交渉に当たりました。

 

レオパレスの担当者が提示したのは3つの減額案。

1つ目は、11年目以降の賃料を月額 72万8700円とする案。1カ月当たり40万円以上の減額となります。

2つ目は、賃料の減額を始める時期を前倒しにして、2012年 11月から 2015年 8月までの賃料を月額77万5950円とする案。1つ目の案と比べて、11年目以降の賃料が1カ月当たり5万円ほど高い。

3つ目は、賃料を減額する時期を前倒しにしたうえで、2012年11月から2013年3月までの賃料を月額61万4700円とし、2013年 4月から2015年 8月までの賃料を月額97万4700円とする案。賃料の減額を求める3つの案の中では、同期間で得られる賃料の総額が最も大きい。

 

原告の男性が「いずれの案にせよ、賃料の減額に応じるのは難しい」と回答すると、レオパレスは賃料の総額が最も大きい3つ目の案を修正。

1カ月当たり 6万円を上乗せして減額を迫りました。

 

男性は減額が避けられないと思い込み、この案を受け入れました。

 

 

 

誤認の責任問われる

レオパレス施工物件のオーナーで構成するLPオーナー会 (愛知県名古屋市) がレオパレスを提訴した訴訟の中で初の原告勝訴となった今回の裁判の主な争点は2点です。

 

1点目はオーナーが家賃減額契約の重要な前提自体を誤認していたか否か。

2点目は誤認の原因はどちらに責任があるかです。

 

争点である家賃減額契約の重要な前提の誤認とその責任の所在について、原告側は10年後、自動的に大幅な借り上げ賃料の減額が行われると誤認したため減額に同意したと説明。

本来、減額するためにはオーナーとレオパレス両者の合意があるか、もしくは賃料増減額請求権を行使する必要があります。

 

ですが、オーナーはレオパレスの説明が誤認を招いたと主張。

10年経過後の減額賃料表に「通常改定」と表記し、あたかも当然減額になると認識付け、大幅な減額を避けようとするオーナーの動機をつくったとしました。

 

背景には、2010年ごろからレオパレスが業績回復のために行っていた通称「終了プロジェクト」が影響したと説明。

原価削減目標を定め、不採算物件の借り上げ賃料の減額や契約解除を強く求めるメールを各担当者に送付し、強引に推進していたと指摘しました。

 

レオパレス側はオーナー側の指摘を全面的に否定。

10年経過後に一定の額が減額となるといった説明はしておらず、誤認していたのであれば、確認を怠ったオーナーの過失に基づくと主張。

さらに「終了プロジェクト」の影響については、2012年 3月期には営業利益が黒字化したことを説明し、2012年10月に減額合意がなされた今回の事業は同社の経営不振が理由ではないと説明しました。

 

 

 

動機の黙示の表示

今回の判決では「契約の動機が黙示に表示されていたこと」を認定し契約無効を認めました。

「動機の黙示の表示」とは、契約に至った理由を言葉にせずとも表現しており、契約の当然の前提になっていたということです。

契約時、重要な動機について「明示」または「黙示の表示」をしていた場合は、契約を無効にできる。裁判所は、減額合意はオーナーにとって負担を強いるものであり、10年経過後の大幅な賃料減額を前提にしたものでなければ合意をなさなかっただろうと指摘。

これが「動機の黙示の表示」であると認定しました。

 

さらに、誤解はレオパレス側の説明によってなされたものでありつつも、誤解を解くことをしなかった。

責任は同社にあると認定しました。

 

LPオーナー会はこれまで、今回の訴訟を含め 5件の家賃減額契約の無効を求めレオパレスを提訴し、他 4件で一審敗訴しています。

 

今回はこれまでの判決とは何が違うのか。

例えば 2019年12月26日の名古屋地裁の判決での第1、第2の争点についての見解は次の通りです。

名古屋地裁は、10年経過後の下落賃料を「通常改定」と表記するなど、オーナーに対して説明の適切さを欠いたこと、また減額合意がオーナーのメリットになることはないためオーナーは何らかの誤認をしていた可能性は認めました。

しかし、レオパレスが自動的に減額すると説明したとまでは根拠がなく、それを踏まえると原告の「誤認の理由がない」としました。

さらに、当時レオパレス社内で減額交渉を推進する取り組みがあった事実だけを見て直ちに「一括借り上げ賃料が自動的に減額される」と説明したとは認定できないと結論づけました。

 

レオパレスは今後、控訴を予定しているとのことです。

 

 

日経アーキテクチュア   全国賃貸住宅新聞   参照

 

 

 

 

おいしい話にはウラが

サブリース事業者がなぜ、将来の経済状況や賃料相場も判らないのにも拘わらず、リスクのある長期の借り上げ契約を締結することが出来るのか。

5年、10年、15年、20年といった区切りにサブリース事業者の指定するメンテナンス工事を行うことが条件であったり、その工事費が相場の倍以上の価格であったり、入居者が退去した際に必要以上の修繕工事を請求されたり、長期契約が可能となるからくりは枚挙に遑がありません。

おいしい話にはウラがある、ということを念頭に置いて考えましょう。

 

少子高齢化、空き家率過去最高、2022年問題(農地の宅地化問題)・・・不動産賃貸には強烈な向かい風が吹き続ける、かもしれないことも念頭に置いておきましょう。

 

 

 

 

 

 

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