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2020/01/26

五輪サーフィン会場、特需で地価上昇

2020年東京五輪で初めて実施されるサーフィンの注目度が高まる中、競技会場となる千葉県一宮町が“特需”に沸いています。

訪れるサーファーや移住者の数が増え、地価も上昇。施設の整備も進んでいる。「一宮をサーフィンの聖地に」。町民の期待も膨らんでいます。

 

 

 

 

 

九十九里浜の志田下は「波乗り道場」

五輪の戦いの舞台になるのは、九十九里浜の釣ケ崎海岸にあるサーフポイント「志田下(しだした)」。年間を通して良質の波が来ることから、プロサーファーや上級者が練習で利用し「波乗り道場」とも呼ばれる。周辺には“五輪効果”の波が押し寄せている。

年明け早々の夕方。海には多くのサーファーがいた。6年前から一宮町で暮らすプロサーファーの西崎公彦(28)は「4年前に五輪会場に決まって、サーファーの数が格段に増えた。以前に比べると1.5倍くらいになっているかな。波の取り合いになって練習にならない日もあるほど」と最近の混雑ぶりを語ります。

超一流選手が練習に来る機会も増えており、東京五輪でメダルの期待がかかる五十嵐カノア(22)が、志田下に姿を見せた時は大勢の見物客が海岸に集まりました。

 

 

 

九十九里コーストライン

 

 

 

東京まで特急で約1時間

一宮町は元々、年間 60万人以上が訪れるサーフィンの名所でした。東京駅から、町の玄関口である上総一ノ宮駅まで特急で約 1時間。都内に通勤しながら、サーフィン漬けの生活を送ろうと移住してくる若い世代も多くいます。

町は2015年からサーフィンによる経済効果を狙った「サーフォノミクス」を打ち出し、移住者の開業を支援するなどしてきました。ただ、長年の課題だったのが、神奈川・湘南に比べて知名度が不足していること。そこで東京五輪に目を付け誘致を展開し、2016年に競技会場に選ばれました。

 

 

人口増加と地価上昇

会場決定はすぐに「特需」をもたらした。減少が続いていた町の人口は 2017年に増加に転じ、海岸近くの東浪見(とらみ)小学校は昨年春、児童数が会場決定前より 2割増の 149人になりました。親がサーファーで、プロサーファーを目指す児童も増えているという。

町の地価も2017年に下落から上昇に転じました。同年に発表された基準地価で東浪見地区の住宅地は 3.1%の上昇を記録。玄関前に砂などを洗い流せるシャワーなどがある、サーファー向けの住宅やアパートなどの建設が現在も海沿いの住宅街で進んでいます。

課題は「五輪後」です。一宮町オリンピック推進課の大多和豪さんは「この盛り上がりを一過性で終わらしてはいけない」と語ります。町は釣ケ崎海岸広場に、8624万円を投じて多目的ルームを併設したシャワー付きトイレを整備中。五輪後もサーファーや海水浴客に開放し、にぎわいをもたらしたい考えです。利便性向上のため、上総一ノ宮駅では五輪直前の6月の完成を目指して東口の開設工事が進んでいます。大多和さんは「五輪のレガシー(遺産)を残して、一宮町をサーフィンの聖地として根付かせたい」と力を込めます。

▽千葉県一宮町 千葉県東部、太平洋に面する。人口約1万2000人。古くから地引き網漁や農業のほか、別荘地としても発展してきた。町のシンボル「玉前(たまさき)神社」はパワースポットとして注目を集める。10年ほど前から、サーファーの町にちなんで「波乗守」を売りだしており「サーフィンの波ばかりでなく人生の荒波にも耐え、開運の波に乗れる」と御利益をうたいます。

 

 

 

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