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2019/12/07

緑茶抹が認知機能を維持

人生 100年時代を迎え、健康寿命の延伸が注目される中、認知症への関心はますます高まっています。厚生労働省の発表によると、2025年には65歳以上の認知症高齢者の数が約 700万人(国民の 5人に 1人)に増加すると予測されており、「認知症予防」が社会的課題となっております。

株式会社伊藤園は、“お茶で人生 100年時代を豊かに生きる知恵~お茶と茶カテキンの力~”と題し、2019年11月28日(木)に渋谷ヒカリエ ホールにて、第2回「伊藤園健康フォーラム」を開催しました。当フォーラムでは、緑茶と認知症の関係について基調講演にて取り上げました。

 

 

1.認知症とは

認知症は、脳の働きの低下によって認知機能に障害が起き、日常生活・社会生活が困難になる状態の総称です。

その症状は記憶の消失だけでなく、理解力や判断力にも大きく影響します。年をとるほど認知症になりやすくなり、65歳以上 70歳未満の有病率は 1.5%、85歳以上では 27%に達するといわれます1)。

認知症の中で一番多いのは、アルツハイマー型認知症で、脳神経細胞が変性して脳が萎縮することで発症します。

次に多いのが血管性認知症で、脳梗塞や脳出血などの脳血管障害により発症します。
最近注目されているのが軽度認知障害(MCI)です。認知症のような記憶力などの能力の低下がみられますが、症状はまだ軽い状態で、認知症の前段階と考えられます。この段階で何らかの適切な処置を行うことにより、認知症の発症が抑制されると期待されています。

 

 

2.これまでの緑茶と認知症の研究

これまでに、緑茶をよく飲む人ほど、認知症発症のリスクが低いことが、金沢大学および東北大学の研究グループにより明らかにされています。

緑茶の主要成分である「カテキン」については、アルツハイマー型認知症に関係する成分  “βアミロイド”  が脳内へ凝集することを抑制し、モデル動物の認知機能を改善することが報告されています。

また、緑茶特有のアミノ酸である「テアニン」は、グルタミン酸による過剰な脳神経細胞死を抑制するとともに、一過性の脳虚血(脳梗塞)による神経細胞死を抑えることが動物実験で確認されています。

 

3.緑茶抹による認知症予防効果

このように、緑茶および緑茶成分は認知症の発症を抑制することが期待されています。当社は、特に神経細胞保護作用のある「テアニン」に注目し、テアニン含有量の多い緑茶抹を用いて、高齢者(認知症患者を除く)を対象に、その有用性を確認する試験を実施しました。 その結果、現代の高齢社会で問題となっている認知症について、「テアニン」の継続的な摂取による予防効果が示唆されました。

今回の研究で摂取されたテアニン量は、1日あたり約 47.5 mgで、これは上級抹茶(お点前用抹茶)約 2 g分に相当します。お抹茶(薄茶)を 2杯飲めば、本研究で効果を示した緑茶抹に相当するテアニンやカテキンが十分摂取できます。

 


図 改訂長谷川式簡易知能評価スケールの得点の各群平均値の経時変化*)
*:文献 7)のデータを元に作図

 

 

テアニン高含有の緑茶抹が認知機能を維持

以上の結果より、テアニン高含有の緑茶抹が加齢によって低下していく認知機能を維持する可能性を示しました。

さらなる多施設での検証が必要ですが、現代の高齢社会で問題となっている認知症を予防するために、「テアニン」の継続的な摂取が役に立つことが期待できます。

さらなる認知機能改善効果の研究については、現在、伊藤園と国立研究開発法人理化学研究所 生命機能科学研究センター 健康・病態科学研究チームとの共同で、抹茶摂取による脳認知機能改善の脳内メカニズムの検証を目指した研究を進めています。

 

 

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