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2019/11/26
1滴の血液から『がん』を99%検出
東芝は⾎液1滴から13種類の「がん」を発⾒できる検査キットを開発しました。
「がん」にかかってい るかどうかを2時間以内に99%の精度で判定できます。
2020年に「がん」患者を対象に実証試験を始め、2021 〜 2022年に⼈間ドックの⾎液検査などで実⽤化を⽬指します。
価格は2万円以下で検査できるようにする考え、とのことです。
採⾎から僅か2時間で検出
東芝が感染症検査⽤などで販売している遺伝⼦検査チップをもとに開発しました。
「がん」ができると⾎液中に増える「マイクロ RNA(リボ核酸)」という物質を検出します。
マイクロ RNA は遺伝⼦の働きにかかわる物質で、体内に約 2,600種類存在します。
そして「がん」は早期から、特 定のマイクロ RNA を分泌することで増殖したり転移したりしています。
東京医科⼤学や国⽴がん研究セン ターが開発に協⼒しました。
1センチに満たない「がん」も発⾒
過去に採取された「がん」患者の⾎液で精度を検証しました。
⼤腸がんや肺がん、膵臓(すいぞう)がんなど 1 3種類のがんについて、何らかのがんにかかっているかどうかを99%の精度で判定できたということで す。
⼤きさが 1センチメートルに満たない早期の がん までもが発⾒できました。
医療現場ではこの検査を受けて、どの臓器に「がん」があるかを画像診断などで確認します。
同様の技術は東レなども開発していますが、東レの検査は特定の「がん」を調べる⼿法で、多数の「が ん」を調べるには数万円以上かかる⾒通しです。
東芝は独⾃のマイクロRNAチップと専⽤の⼩型検査装置を⽤ いることで13種類のいずれかの「がん」にかかっていることが一度で分かり、採⾎から2時間以内と、 東レなど他社の数分の⼀程度の時間で結果が出るのも特⻑です。
半導体などの技術を活⽤し、電気的な⽅法でマイクロ RNA を検出、即⽇検査への適⽤も可能になるとして います。
⾃費検査から実⽤化、将来は保険適⽤⽬指す
2020年に始める実証試験では、新たに「がん」と診断された患者などを対象により⼤規模に判定精度 を検証します。
この結果を受けて、まずは⼈間ドックなどで⾃費で受ける検査として実⽤化する考えです。
将来は国の承認を取得し、公的保険が適⽤されることを⽬指す。13種類のうちどのがんにかかっているかを特定する技術の開発も進めます。
2019/6/17 NIKKEI STYLE
2019/11/25 ⽇本経済新聞