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2019/10/04

海外資産の監視強化

国税当局が富裕層の海外資産への監視を強めています。

2014年に海外資産の報告が義務付けられ、2019年で 5年です。「国外財産調書」の提出を怠ったとして、5月末には男性会社役員が国外送金等調書法違反容疑で初めて刑事告発されました。国外財産調書の提出を怠るケースはいまだに多いとみられ、国税当局は各国と金融口座の情報を交換する新制度も活用しながら、適正な申告を促します。

 

 

国外財産調書の不提出で処罰の対象

19年7月に会社役員の告発が明らかになった直後、日本やアジア諸国で活動する弁護士のもとに、国外財産調書を提出していない富裕層からの相談が寄せられた。「先生、私も不提出がありますが、大丈夫でしょうか」。この弁護士は提出しないと処罰の対象になることを説明し、漏れなく申告するようアドバイスしているという。

経済のグローバル化に伴って海外に大きな資産を持つ富裕層が増加したことを踏まえ、2014年に国外財産調書の制度が導入された。年末の時点で海外に5千万円を超える財産を持つ人が対象となります。

 

 

 

 

 

初年だった2014年(13年末分)の提出は約 5,500件、徐々に増加して19年(17年末分)は約 9,500件だった。ただ、実際の対象者はこれを大幅に上回るとみられている。

もともと海外資産に関連した調査は国税当局の重点分野だ。国外財産調書の不提出や虚偽記載には、1年以下の懲役や50万円以下の罰金刑が科されますが、これまでは行政処分が先行し、刑事罰は適用されてきませんでした。初めて刑事告発したケースについて国税幹部は「一罰百戒となり、けん制効果につながれば」と話します。

 

 

CRS(共通報告基準)で情報を取得

告発された会社役員の男性は個人で家具の輸入仲介販売を営んでいたが、17年までの3年間で計約2億1500万円の所得を隠し、8300万円を脱税した所得税法違反の疑いも持たれている。この脱税の調査の過程で国外財産調書の不提出が明らかになった。

昨年から世界各国の金融口座情報が自動的に交換されるCRS(共通報告基準)という制度の運用も開始。活発に利用されており、解明が難しかった海外が絡む資産隠しの端緒がつかみやすくなった。

個人の税務に詳しい弁護士は「海外預金について非常に細かい情報を持って調査に来るケースがある。間違いなくCRSで情報を取得している」と話し、国外財産調書の不提出を含めて富裕層の海外資産がさらに厳しくチェックされるようになると予想しています。

 

 

国外財産調書未提出、全国初告発

国外財産調書の提出状況

 

 

 

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