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  2. 絶対的なヘルパー不足

2019/07/27

絶対的なヘルパー不足

 

 2040年ごろ、日本の高齢者人口が最多になる。都市部の高齢化率はさらに上昇し、病院や介護施設に入れるのはお金に余裕がある一部の人に限られる可能性があります。年金、貯蓄の少ない高齢者は自宅で訪問介護や生活援助サービスを受けるしかないが、訪問介護を支える現場の人手不足は深刻です。広がり始めた「介護格差」の現場を歩きました。

 

ヘルパーが嫌がる「早朝夜間の仕事と深刻セクハラ」

「土日、早朝、夜遅くに入ってくれる人がいない」――。ケアマネジャー16人を抱える「千葉西ケアマネージャー事務所」取締役の吉松美津代さん(71)は嘆く。ケアプランを立てて訪問介護事務所にヘルパー派遣を依頼しても、そもそもヘルパーの数が足りず、プラン通りの訪問介護を実現するのに苦労する。

結局、1カ所の事務所だけでは介護サービスを埋めることができず、三つの訪問介護事業所が持ち回りでやりくりするしかなかった。ヘルパー不足による「持ち回り介護」はいまや珍しくない。

 

 

千葉西ケアマネージャー事務所取締役の吉松美津代さん=千葉市花見川区で2019年2月28日、鈴木敬子撮影

千葉西ケアマネージャー事務所取締役の吉松美津代さん=千葉市花見川区で2019年2月28日、鈴木敬子撮影

 

 

訪問介護に欠かせないヘルパーがなぜ足りなくなったのか。吉松さんは「介護は土日も夜間早朝も関係なく発生するが、出勤を求めるとヘルパーが辞めてしまうため無理強いできない事情がある。ヘルパーに辞められることを心配して土日のサービスを受けない事業所も増えている」と明かす。

「高齢ヘルパーは嫌だ、若い人をよこせ」 とケアマネに求める高齢者がいる一方、むちゃな要求をあからさまには断らず、やんわりといなしてくれる優しい中高年ヘルパーを希望する人もいる。

「相手の自宅に行く訪問介護を、娘には絶対やらせたくない」というヘルパーもいる。ヘルパー確保に必死の訪問介護事業所も、利用者との板挟みになって苦しんでいる。

 

 

「訪問介護」はヘルパーがいないと成り立たない

相模原市の訪問介護事業所 「すきっぷ」 もここ数年、スタッフの高齢化が進んでいる。ヘルパーの平均年齢は52歳。募集してもほとんど応募がなく、慢性的な人手不足が続く。

 

ヘルパーが用意した昼食を食べる1人暮らしの民代さん

 

 

認知症の民代さん(仮名、96歳)は、相模原市内の古い木造アパートですきっぷの訪問介護を受けている。4年前は要介護2で自立生活を送れたが、認知症の進行で、現在は要介護5の寝たきりになった。しかも1人暮らし。おむつ交換、食事介助、身体介護サービスを受けながら生活を維持している。生活保護を受給する民代さんは認知症以外の病気もないため、施設に入りにくく、在宅で療養している。「要介護5の独り暮らし」は、ヘルパーがいないと成り立たない。だが、ヘルパー不足が続くとどうなるか。

 

 

「すきっぷ」が経営するデイサービス施設のソファに座る田中良枝さん

「すきっぷ」が経営するデイサービス施設のソファに座る田中良枝さん

 

 

すきっぷ経営の田中良枝さん(72)は「ヘルパーが辞めると、依頼があってもヘルパーを派遣できない。仕事を受けられないと、事業所として経営が厳しくなる。訪問介護という事業はいま、そんな綱渡りの状態。『いつか危なくなる』 ではなく、もう危うい状態なんです」と打ち明ける。

 

 

 

介護福祉士養成校も深刻な定員割れ

ヘルパーの応募者そのものも減少傾向だ。

福岡県介護福祉士会の会長の因利恵(いん・としえ)さんは今年4月、来賓として招かれた福岡県内の短期大学の入学式で、約40人の定員に対し入学者が6人だったことに驚いた。うち2人は外国人だった。

因さんによると、県内では他にも定員割れの学校があり、来年度から介護福祉士育成コースを廃止する学校もあるという。

介護保険制度では、訪問介護で介護サービスを行うヘルパーや介護福祉士を 「訪問介護員」 としている。国勢調査によると、05年時点で訪問介護の従事者数は33万人だったが、15年には29万人に減った。

 

 

 

なぜ訪問介護の仕事は人気がないのか

介護労働安定センターの「介護労働実態調査」(17年度)によると、回答した介護サービス約8700事業所のうち、訪問介護員の不足を感じている事業所は82.4%に上った。「採用困難(採用したくてもできない)」と答えた事業所の55.9%は、その理由に「他産業に比べて労働条件が良くない」と答えている。「良くない労働条件」はいくつかの要素を含む。

 

 

 

 

 

 

その一つは賃金の低さ。介護現場は重労働であるにかかわらず、賃金水準が低いことが以前から問題とされてきた。人手不足の職種は募集数が応募を上回るので本来は賃金が自然と上昇するが、介護職種はそうならない。なぜなら、介護保険の「介護報酬基準」で、介護サービス価格が決められているからだ。サービス需要が増えても報酬は規定に基づいているので、賃金が上がらない構造がある。

面倒な訪問介護事業所を避け、チームで働けて個人の負担がより軽い施設勤務を選ぶ人も増えている。訪問介護現場の人材はさらに足りなくなるとみられている。

 

 

 

頼みの外国人介護士は定着してくれるのか?

国によると、都道府県が推計した介護人材の需要は、20年度末に約216万人、25年度末に約245万人。不足人材を確保するために、国は外国人労働者の活用を打ち出している。だが、現場は「外国人介護士」の定着に懐疑的だ。一時的に勤務してもその後日本国内で介護職に継続して就かず、帰国して日系企業に就職する例が相次いでいるからだ。部屋や生活用品補助などのコスト負担を嫌う事業所もある。

また、介護職員の処遇改善策として、10年以上働く介護福祉士を雇用する事業者に、介護福祉士1人当たり8万円の補助金を支給することも決めた。しかし、補助金支給についても 「介護福祉士を多く抱える大規模事業所は収入増だが、少ない小規模事業所への恩恵は少ない」 という指摘もあり、効果は未知数だ。

すきっぷの田中さんは 「裕福な人は施設に入れるが、年金や貯蓄の少ない高齢者はますます自宅療養が必要になる。でも自宅での暮らしを支えるヘルパーがいなければ自宅介護は成り立たない」 という。

 

 

 

 

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