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  2. 在宅クリニックの現状

2019/07/13

在宅クリニックの現状

本日も毎日新聞 【医療プレミア】 から 『都市部に乱立 ”患者が知らない 在宅クリニックの闇”』 を抜粋してお伝え致します。

 

「無責任な在宅医」に当たってしまった女性

団体職員の女性(50代)は数年前まで、神奈川県内の自宅で筋萎縮性側索硬化症(ALS)の母親(80代)を介護していた。

ALSは、全身の筋肉がまひする難病。母親はいっとき入院したものの、呼吸器を付けて病院近くの自宅に戻り、在宅介護を受けることになった。退院時には、主治医が「24時間対応」をうたう在宅医を紹介してくれた。不調や急変の際、自宅にすぐかけつけてくれると聞き、安心したことを覚えている。

 

 

母親の介護で使った手動の人工呼吸器を手にする女性

母親の介護で使った手動の人工呼吸器を手にする女性

 

 

ある夜、母親が高熱を出した。心配になり、夜9時すぎ、ためらいながら在宅医に電話をした。「診察に来てもらえませんか」――すると医師はこう答えたという。「主治医のいる病院に連れて行きなさい」

女性は「本人の症状を見て判断してほしかった」といい、この時医師への不信感が芽生えたという。女性は「先生がご都合が悪くて、いらっしゃれない時は、連携にしている別の在宅医に来てもらえないか」と尋ねたことがある。これに対し、在宅医は「他の医師に迷惑だから」と言い放ち、別の医師に一度も連絡しなかった。

 

 

ALSの母親の介護で使った文字盤や介護記録

ALSの母親の介護で使った文字盤や介護記録

 

 

増える在宅クリニックと知識不足の医師

訪問診療と訪問看護を組み合わせた在宅医療は、外来、入院に次ぐ「第3の医療」と呼ばれている。設備投資が少なくて済み、診療報酬も高いため近年開業希望者が増えている。しかし在宅医になるための試験や資格はなく、医師が自分で「在宅医」と名乗れば開業できてしまう。

在宅クリニックと呼ばれる「在宅療養支援診療所」も、患者や家族の求めに応じて24時間対応が可能な体制を確保する必要はあるが、厚生労働省への届け出で開くことが可能だ。国によると、08年の1万1260カ所から17年には1万3445カ所に増えた。

 

 

訪問診療先に持っていく医療機器や薬品の数々=千葉県鴨川市の亀田総合病院で

訪問診療先に持っていく医療機器や薬品の数々=千葉県鴨川市の亀田総合病院で

 

 

今、「在宅医療」をネットで検索すると無数の在宅医療クリニックのサイトが表示される。だが、その中身は千差万別だと、相模原市で訪問診療に携わる小野沢滋医師(みその生活支援クリニック院長)は話す。小野沢医師は、在宅医療のパイオニアと言われる「亀田総合病院」(千葉県鴨川市)で、訪問診療の仕組みを整えたベテランだ。

「正しい知識を持つ在宅医は全体の半分以下ではないでしょうか。特に都市部では、在宅医療の経験のない医師をアルバイトで雇い、回している診療所も少なくない。在宅医療専門をうたっていても、そこで働く医者全員が在宅医療に詳しいわけではないのです」

 

 

在宅医療のパイオニアとして知られる亀田総合病院=千葉県鴨川市

在宅医療のパイオニアとして知られる亀田総合病院=千葉県鴨川市

 

希望がかなわず病院に戻されたがん患者

小野沢医師はかつて、末期がんで自宅療養する男性患者を病院に戻した在宅医のケースを聞いて、頭にきたことがあるという。

男性は自宅での療養を望み、ある在宅医を頼った。症状が悪化し、痛みが強まったため緩和医療を求めたところ、在宅医は「これ以上の治療はできない」と、男性を元の病院に戻した。自宅で最期を迎えることを望んだ男性は、無念にも病院で亡くなったという。

小野沢医師は「在宅医を標榜(ひょうぼう)するなら、緩和ケアから自宅でのみとりも含めて、24時間対応でできる限りの医療処置をするべきでしょう。患者の意思を実現する覚悟がないなら、在宅医を名乗るべきではありません」と言う。

 

 

 

訪問看護師の席にはこんな注意書きが=千葉県鴨川市の亀田総合病院で

訪問看護師の席にはこんな注意書きが=千葉県鴨川市の亀田総合病院で

 

 

他者の人生を想像し、折り合いをつける知恵

在宅医療の要の存在である在宅医は、高齢者や終末期の患者だけでなく、人工透析患者、人工呼吸器装着が必要な患者、ALSなどの難病患者など、多くの病気に対応できる知見と高い技術が必要とされる。訪問看護師、薬剤師、管理栄養士、ヘルパーなど、他職種の人たちと連携する力も求められる。医師の臨床力とチーム力が総合的に発揮されて初めて、患者は自宅で安心して療養できる。

先に紹介した亀田総合病院は、在宅医や家庭医育成に力を入れる全国トップクラスの医療機関。在宅医療に携わりたいと、全国から研修に訪れる医師も多い。研修中は他のスタッフに同行して、「多職種連携」を実地に学ぶ。

 

医師と看護師でその日の診療先と時間を打ち合わせる。左端が大川薫医師=千葉県鴨川市の亀田総合病院で

医師と看護師でその日の診療先と時間を打ち合わせる。左端が大川薫医師=千葉県鴨川市の亀田総合病院で

 

 

「板子一枚下は地獄」の世界を理解

病院がある鴨川市は南房総地域の漁師町。そこには海で生計を立てる人ならではの健康観と死生観がある。医師が治療を勧めても、「『板子(いたご)一枚下は地獄』の世界で生きてきた」と考える漁師は、その方針に従わないかもしれない。「その時、漁師でずっと生きてきた人は『いつ死んでもいい』と考えがち。それはその人の職業観だから尊重し、『そうやって生きてきたんだよね』と理解した上で、『でもね、今入院すればすぐ家に帰れますがどうしますか?』と説明すると、『先生がそう言うんならしょうがねえなあ、じゃ行ってやるか』という話になる。患者とパートナーシップを結び、価値観を共有する力が必要です」医師としての基本的な能力に加えて、患者のライフサイクルや人生観と折り合いをつけながら医療を提供する知恵、他者の人生を想像する力が在宅医には必要だ。

 

 

在宅診療科のオフィスで朝の打ち合わせを終え、体操で体をほぐすスタッフ=千葉県鴨川市の亀田総合病院で

 

 

「夜中に駆けつけてくれるかどうか」で在宅医を見極め

では、自宅での療養を選んだ時、在宅医をどう選べばいいだろうか。先の小野沢医師は次の2点を確認してほしいとアドバイスしている。

(1)夜間の容体急変でも自宅に来てくれるかどうか

「電話には出ますよ」という返事は注意が必要。電話に出るだけで来てくれない可能性が高い。「夜来てくれるんですね。本当に」と確認する。

(2)病状コントロールと緩和ケアをしてくれるかどうか

症状や痛みのコントロールをしてくれるかどうかを確認。悪化して治療を頼むと「家では診られない」と言い出し、病院に戻す在宅医もいるので要注意だ。

 在宅医療を検討するなら、まずは居住地の地域包括支援センターや、病院のソーシャルワーカーに相談してみよう。

 

 

2019/6/17  毎日新聞 利用プレミア より

引用元:この記事の著作権は、毎日新聞社に帰属します。

 

 

頼れる『かかりつけ医』という幻想

 

 

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