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2019/06/14

マンション、管理組合の苦悩

1970年代以降、大量に供給された分譲マンション。独居の高齢者が亡くなったらどうするのか。相続人がいない場合は……。管理組合が抱える問題点について、週刊エコノミスト6月18日号の巻頭特集「マンション管理の悲劇」よりご紹介致します。

 

 

「電気の供給停止」郵便受けに 1枚の紙

東京都杉並区の築約50年の分譲マンションで、各戸の郵便受けに東京電力からの1枚の紙が入っていました。2013年のある日、紙には 「共用設備への電気の供給停止について」 とあり、区分所有者の 1人、小林節子さん(70代、仮名)は驚いたことを覚えています。

慌てて東京電力に問い合わせると、マンションの共用部分の電気代が2カ月前から未納になっていると告げられました。マンションには自治会という組織はあったが十分に機能しておらず、地主だった住人(区分所有者)の男性が長年管理を担っていました。各戸は一律月3500円の管理費を男性に支払い、男性が共用部分の電気代を支払っていました。

 

 

古いマンションでは管理組合がない場合もある
古いマンションでは管理組合がない場合もある

 

 

滞納したのは、男性が亡くなったからでした。住人らはそれに気づかなかった。ひとまず、区分所有者の住人が夜中に集まり、2カ月分の管理費を出し合って東京電力に支払いました。外廊下の電気が止まる事態は避けられました。

 

 

理事会役員は「体力的、精神的に限界」

小林さんらはみんなが安心して住み続けていくには管理する組織を作ることが必要だと考え、協議の場を持とうとして難問にぶつかりました。30戸のうち居住している区分所有者は7戸のみ。そのほかは賃貸で借りている住人だった。居住していない区分所有者の特定と所在を割り出すのに、不動産業者を訪ねて歩いた。区分所有者に連絡がつかないと総会での決議ができないからだ。

その年の末、25年ぶりに臨時総会を開いて管理組合を設立し、理事会の役員も決めました。定期的な修繕もしていなかったため、長期修繕計画を作成するとともに、専有面積に応じて修繕積立金を徴収することも決めました。中には、管理費と合わせて4~5倍負担が増えた区分所有者もいたが、必要性には理解が得られたといいます。当面は老朽化した場所を補修しながら、修繕費用をためています。

3年間理事長を務めた小林さんは「自分たちの身に管理の問題が降りかかって初めて、『マンションを所有するというのはこういうことか』と自覚し反省した。それまではアパートを借りている感覚だった」と振り返る。小林さんの今の心配は、理事会役員のなり手不足です。この5年間、ほぼ同じメンバーで役員を回しており、「年齢も重ねてきて、体力的にも精神的にも限界」。このため、今年4月から管理会社と契約した。少ない人数で効率良く組合活動を続ける方法を模索しています。

 

 

 
 

 

 

小林さんたちを支援してきたマンション管理士の飯田太郎さんは「古いマンションでは管理組合がなかったり、機能していなかったりするケースは珍しくない」と指摘します。このマンションは建て替えも難しい。元の敷地は今の倍の広さがあったが、マンションができた直後に売られた。敷地面積が小さくなったため、容積率制限を超えた違法状態です。小林さんは「今と同じ戸数を確保するには敷地が足りず、建て替えは難しいと思う」と話します。

 

 

 

守られない「民泊禁止」のルール

管理組合役員のなり手不足に悩むマンションは多くあります。築約35年の東京都荒川区の分譲マンション(約40戸)は駅から遠くて交通の便が良くない。高齢の区分所有者は別の場所に移り住むなどし、6割の住戸は賃貸になっています。15戸は区分所有者が住んでいるが、このうち6戸は外国人。その他の区分所有者も協力的ではなく、理事会役員は常に2~3人でやってきました。

だが、役員も高齢になり、「いつできなくなるか分からない」と、管理組合を支援する別所毅謙さん(別所マンション管理事務所代表)に理事に加わってほしいと相談が寄せられた。管理会社は入っているが、理事会が成り立たなくなれば予算の執行もままなりません。

 

 

 

総会で4分の3の特別決議

 今、一番頭を抱えているのは、総会で4分の3の特別決議が取れないことだ。このマンションは民泊を禁止しているが、他の住人に分からないよう巧妙なやり方で事実上の民泊が行われています。何とか阻止しようと玄関をオートロック式に改修したいが、共用部分の改修には区分所有者と議決権の各4分の3以上の多数決が必要です。住んでいない区分所有者の関心は低く、この壁がなかなか越えられないといいます。

 

 

 

 
 

 

 

別所さんは「このままでは10年、15年後は、一部の高級マンションを除いて、マンション管理は立ちゆかなくなる」と懸念します。

 

 

 

 

住人死亡「空き室をどうするか…」

「独り暮らしの高齢者が亡くなった場合の対応が切実な問題になっている」。こう語るのは、埼玉県草加市のマンション管理士の村山泰さんです。

村山さんは、管理組合の顧問を務める横浜市と埼玉県西部の二つのマンションでこの問題に直面しています。横浜のマンションは身よりのない高齢女性が昨年亡くなり、女性が住んでいた住戸を相続する人はいません。このため、管理組合は最近、管理費を滞納されている利害関係人として家裁に相続財産管理人の選任を申請しました。

村山さんは「こうした場合、何もしなければ空き室はずっと放置されてしまう。実質的に処分に動けるのは利害関係のある管理組合しかない」と訴えます。相続財産管理人の選任には、予納金100万円程度の支払いが必要だが、空き室が売却できれば回収を見込めます。

一方、埼玉県西部のマンションは妻に先立たれた男性が亡くなりました。住戸は夫婦の共有名義のため相続人は複数いるものの、いずれも夫婦とは疎遠で、だれが相続するのか、あるいは相続放棄するのか、話し合いに時間がかかりそうだといいます。

管理組合に降りかかっているのは、担い手不足の問題だけではありません。老朽化に伴う水漏れ事故の増加などを理由に、火災や水漏れなどに対応する火災保険料の値上げが予定されているほか、築年数が古くなるほど保険料が増すため、管理組合の負担になっています。人手不足などを背景に、管理会社から管理委託費の値上げを要求される管理組合も増えているといいます。

 

週刊エコノミスト6月18日号

 

 

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