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2019/06/11

『成年後見』導入20年、定着せず

 

認知症や障害で判断力が衰えた人を支える「成年後見制度」。

介護保険と同じく来年度で導入20年となりますが、後見人の報酬額や仕事内容に関して利用者の評判が悪く、利用の伸び悩みが続いています。

最高裁が今年に入り、報酬額の見直しなど運用改善策を打ち出し、5月には利用促進目標が決まりましたが、使いやすい制度にできるのでしょうか。

 

 

 

面会1度で 116万円

 「できることなら成年後見制度をやめたい」。東北地方の女性(66)はため息をつきました。

2016年、認知症の夫(69)の制度利用を家庭裁判所に申し立てました。

家族経営する建設会社をたたみ不要な夫名義の土地を売ろうとしたところ、不動産屋から「契約には成年後見人が必要」と言われたためです。

家裁は女性と見知らぬ弁護士の 2人を後見人に選び、日常生活をケアする「身上監護」を女性、財産管理を弁護士の役割と定めました。

弁護士は夫の通帳を回収し、女性に毎月の生活費は家計簿をつけて請求するよう要求。だが、女性が請求しても弁護士からの振り込みは4カ月も遅れることもあったとのことです。

 1年後に通帳を見せるよう求めると、弁護士への報酬 116万円が引き出されていた。

弁護士は「あなた方に言う必要はない」と説明を拒んだ。報酬額を決めた家裁によると、内訳は基本報酬月 3万円(13カ月分で 39万円)、不動産売却手続き 38万円など。不満が残る女性に、職員は「収入から支出を引いても残るから大丈夫でしょう」「いい弁護士に出会った。中には使い込みする弁護士もいる」と告げたということです。

 

弁護士が夫の面会に来たのは 1度だけ。後見人の職務を果たしていないわけではないが、女性は「大したことをしていないのに報酬が高すぎる」と憤ります。

 

こうしたケースは特殊ではない。成年後見制度は元々財産管理が中心で、各家裁が決める後見人報酬は、利用者の財産額に応じた定額制が一般的だ。東京家裁の場合は、毎月の基本報酬は 2万~6万円で、業務の難しさによって最大 50%割り増しする。

業務が少なくても支払われます。

 

障害者が成年後見制度を利用する場合、「親亡き後」に備え、身上監護への期待も大きい。

しかし、17年に厚生労働省研究班が全国の障害者施設に実施した調査によると、本人の面接に毎月訪れる後見人の割合は、社会福祉士 60%、親 45%に対し、司法書士 24%、弁護士 4%と法律の専門家で低い。

面会時間が 10分以内の割合は、弁護士・司法書士25%で、親、兄弟の3~8%よりはるかに高い。

 

知的障害が重い場合など、本人の意思をくみ取るには時間も必要です。

調査を担当した社会福祉法人昴(埼玉県)の理事は「後見人が年に何回かしか来なければ、後見人に求められる身上監護や意思決定支援の役割を果たせない」と話しました。

 

 

 

利用し始めると止められない制度

制度は利用し始めると原則やめられず、後見人は着服などをしない限り解任できません。

制度が民法によっていることが背景にあり、田山輝明・早稲田大名誉教授(民法)は「法学者の間では、身上監護の重視は民法の枠を超えるという考え方が根強かった。

後見人も、一度選ばれれば大きなミスもなく代えられるのはおかしいとされてきた」という。介護や福祉で主流となった利用者が「サービスを選ぶ」発想とは流れを異にしています。

 

認知症の人は 25年に 700万人前後と推計されるが、成年後見制度の利用者は 18年末時点で 22万人にとどまる。

東京都内の認知症当事者と家族の団体で代表を務める男性はこう明かす。「成年後見制度は使い勝手が悪い上に資産が目減りする。会員には使わないよう勧めている」

 

 

 

 

 

 

 

「中核機関」整備進まず

政府は認知症の人や単身高齢者らを悪質な業者や虐待から守るには、成年後見制度の普及が必要との考え方だ。
議員立法で16年に成年後見制度利用促進法が成立すると、17年に利用促進の基本計画をまとめ、抜本的な運用改善に乗り出しました。

後見人の選定など制度の根幹は引き続き家裁が担うが、基本計画では「家裁では福祉的な観点から本人の最善の利益を図るため必要な助言をすることは困難」として、本人の意思決定支援や身上監護の充実、後見人の支援を打ち出し、厚生労働省がこうした利用促進策に関わることになりました。

 

 

 

総社市が後見制度の中核機関開設

 

 

 

中核機関の設置は5%未満

計画の柱は、全市区町村への設置を目指す「中核機関」です。利用申し立て前から当事者の相談に乗り、誰が後見人にふさわしいか家裁に推薦。身近な親族らが身上監護を担えるよう専門的な助言をする。

福祉・医療機関、家裁とのネットワークで本人を見守ります。

 

家裁の審判や中核機関の活動に役立てるため、福祉職員が本人の生活状況や課題を記入するシートを作成。

今後は、本人の意思決定を尊重した支援のガイドライン作りも進めます。

ただ、中核機関設置済みの市区町村は18年で5%未満で、予算確保や業務委託先との調整が課題だ。

厚労省は19年度から財政支援を開始。国の有識者会議も5月、全市区町村で中核機関の設置を21年度末までに実現すると決めたが、うまく進まなければ基本計画が絵に描いた餅になりかねません。

 

低所得者の利用を妨げる壁もあります。

後見人報酬などを助成する国の補助事業があるが、5~6%の市区町村が実施していない。生活保護受給世帯に限定する市区町村もあります。

利用者の虐待問題などに取り組む専門職が「手弁当」となるケースも出ています。

 

 

 

親族選任が望ましい、と最高裁

最高裁も今年1月、基本計画を踏まえて、後見人選任と報酬について新たな通知を家裁に出した。身上監護重視を踏まえて、後見人選定はふさわしい親族がいれば「選任が望ましい」とし、交代も柔軟にする。

報酬は一律の額にせず、業務の量や難易度に応じた算定方法への見直しを促した。

実際の判断は個々の裁判官に委ねられています。

 

 

 

 

後見制度の親族選任

 

 

成年後見制度に関する政府の有識者会議で委員を務める池田恵利子・いけだ権利擁護支援ネット代表は「後見人の活動が独善的になるのを防ぐために中核機関が必要だが、自治体によって理解の差が大きい。国と自治体は取り組みを加速してほしい」と指摘します。

 

2019/6/4  毎日新聞 誠治プレミアタイムライン

 

 

 

私のセミナーでは  『出来るだけ後見制度は使わないよう、事前に準備しましょう!』 とお伝えしています。

東京都で後見人報酬を調査した団体によると、一般的に後見報酬は月額3万~6万円と言われておりますが、現実には財産額の 0.1%超が月額報酬として家庭裁判所に認められているようです。

つまり、財産 1億円ですと毎月10万円超、年間120万円以上が後見人報酬として財産から支払われる仕組みということです。

支払いに見合った仕事だと思えれば、これほど不人気な制度にならなかったのでしょうが。

 

 

 

 

成年後見制度で16,000万窃盗

成年後見制度、自治体で6倍の差

 

 

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