NEWS

ブログ

ご予約・ご質問・お問い合わせ

06-6940-1155

06-6940-1155

  1. ブログ
  2. 夫の遺言に従った妻に生じた“課税”

2019/05/29

夫の遺言に従った妻に生じた“課税”

「全財産を贈る」という夫の遺言に従い、相続税申告を済ませた妻。

ところが夫の前妻の子から 「自分の相続分をよこせ」 と求められ、以前から所有していた宅地を差し出しました。さて課税はどうなるのでしょうか。

 

 

 

 

「遺留分を侵害」書面で求めた前妻の子

Aさんが亡くなり相続が起きた。法定相続人は妻のB子さんと、Aさんと前妻との間の長男の2人だ。

Aさんは「すべての財産を妻B子に遺贈する」という公正証書の遺言を残していた。B子さんはこの遺言通り「全財産を遺贈で取得した」として、相続税の申告を行ないました。

相続税では、配偶者の税額を軽減する特例があります。1億6,000万円か法定相続分(遺産の取り分)相当額の多い方まで相続税がかからない「配偶者の税額軽減の特例」や、亡くなった人の宅地を配偶者が相続すれば土地評価額が8割減る 「小規模宅地等の特例」 です。 B子さんは、これらの適用を受け、相続税は納付せずに済みました。

ところが、話はそれで済まなかったのです。たとえ遺書があったとしても、法定相続人には、最低限保証された相続分である「遺留分」が定められています。長男の遺留分は4分の1となります。長男はB子さんに遺留分を侵害されたとして、遺産を渡すよう求める 「減殺請求」 を書面で行いました。

協議した結果、B子さんが、以前から所有していた宅地280平方メートルと現金3000万円を長男に支払うことで話が纏まりました。

この宅地は、B子さんが20年前に前夫から相続したもので、現在は老朽化した空き家が建っています。B子さんはその空き家を取り壊したうえで、長男に引き渡すことになった。長男は宅地を譲り受けたら、売却したいと考えています。

こうした経緯があったため、課税関係について、二つの疑問が持ち上がりました。一つは、長男に宅地を引き渡したことで、B子さんに「譲渡所得」が生じたことになるのか。生じたのであれば、いくらと考えればいいのかということ。

もう一つは、B子さんと長男の相続税はどうなるのかということです。

 

 

代わりの土地で生じる「譲渡所得」

「譲渡所得」のほうから考えましょう。

仮に、長男が得た宅地がAさんの遺産の一部であったのなら「長男が父親のAさんから相続された財産」とみなされるため、B子さんの「譲渡所得」が問題となることはありません。

ですが、今回のケースでは、Aさんの遺産ではなく、B子さんが以前から所有していた宅地を代わりに差し出すことで「減殺請求に応じた」ことにしました。これを「価額弁償」といいます。

法的には、B子さんは代わりの土地を差し出すことで「返還義務の消滅」という経済的利益を得たとみなされます。このため、長男に宅地を引き渡した時点の時価で「譲渡所得」が生じたとして、課税(所得税と住民税)されることになります。

「価額弁償」であることは、長男が宅地を売却する際の課税にも影響してきます。

仮に、宅地がAさんの遺産の一部であったのなら、Aさんがその宅地を得たときの「取得価額と取得時期」を引き継ぎます。だが「価額弁償」では、B子さんから宅地を引き渡された時点の「取得価額と取得時期」となります。

長男がこの宅地をすぐに売却するのなら、譲渡所得は「取得後5年以内」の短期譲渡となるため、税率は39%が適用されます。ちなみに5年超の長期譲渡であれば20%で済む。一方、譲渡した価額から宅地を引き渡された時点の取得価額を控除できます。

 

 

相続税申告は「できる」規定

さて、相続税についてはどうでしょうか。B子さんは、相続税の申告後に遺留分の減殺金額が確定し、課税価格は減ったことになる。その場合、確定の日から4カ月以内に「更正の請求」をすることができます。「更正」とは「申告内容が間違っていたので直す」という意味です。

また、弁償を受けた長男は、相続税の期限後申告書または修正申告書を提出することができます。

これらは、ともに「できる」という規定であるため、申告はしなくても構いません。ただし、B子さんが「更正の請求」を行ったのに、長男が期限後申告書または修正申告書を提出しない場合は、税務署長が相続税額の決定を行うことになります。この点は、注意が必要です。

 

【毎日新聞 経済プレミア】
 税理士 広田龍介さん解説

 

 

相続税の申告や相談は、相続税に強い税理士に頼まなければ 『税金の払いすぎ』 という事態を招きます。

不動産の知識が豊富か否かによって、相続税の納付額に大きな差が生じるのです。

相続や相続税の対策は、早め早めのご相談で、より多くの選択肢が得られることがよくあります。思い立ったら、相続や相続税の専門家に相談しましょう。

 

 

相続税の払いすぎ8割超!?

 

相続前3年以内の贈与

 

 

ご質問・お問い合わせ・ご予約はこちら

   

まずはお気軽にご相談・ご質問・お問い合わせ下さい。
税金の申告・ご相談は資産税専門の弊社顧問税理士が
ご対応いたします。

Page Top

ご予約・ご質問・お問い合わせ

受付時間:9:00~18:00