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2019/04/20

総社市が後見制度の中核機関開設

認知症や知的障害などで判断力が十分ではない人を支援する成年後見制度を巡り最高裁は、本人の財産から後見人に支払われる報酬の算定方法を見直すよう促す通知を全国の家庭裁判所に出しました。現在は家裁が財産額に応じて決めますが、医療や介護の枠組みを整えるなどの生活支援に重点を置き、業務量や難易度を反映させるように改めます。

 

成年後見人「親族が望ましい」と最高裁

 

多くの場合、後見人は弁護士や司法書士などの専門職。報酬の仕組みが不透明で高いと利用者らに不満の声が広がっています。また後見人について、利用者側の意向や生活状況の変化に合わせて柔軟に交代を認めたり、利用者本人をよく知る親族らの選任を優先したりする考えも示しました。

厚生労働省の推計では、認知症の高齢者は2015年に520万人となり、団塊の世代が75歳以上となる25年には高齢者の5人に1人に当たる 700万人に達する。本人に代わり財産管理や悪徳業者との契約取り消しなどを行う後見人は高齢化社会で ますます重きを成すとみられますが、制度の利用者は2018年末の時点で21万8千人と低迷しています。

利用拡大の鍵になりそうなのが、全国の市町村で利用者や親族の相談に乗り、家裁や後見人とも連携する「中核機関」の設置です。17年度に始まったが、設置済みはいまだ4・5%。この基盤整備を加速させなければならない。運用改善の成否もそこにかかっています。

 

 

総社市が中核機関設置!

政府は2017年に定めた成年後見の利用促進計画で2017~2021年度に市区町村が中核機関を設置するとした。ところが昨年10月の時点で、全1741市区町村のうち設置済みは 4.5%の 79自治体。 77.3%は予算確保が難しいことなどを理由に設置時期を未定としています。

そうしたなか、総社市は2019年4月12日、認知症や知的障害などで判断力が不十分な人を支援する成年後見制度で、利用者の相談窓口となる「中核機関」を同市中央の市権利擁護センター内に開設しました。同機関の設置は岡山県内初。
中核機関は家庭裁判所に代わり、同制度利用者の相談に応じるほか、関係機関同士の調整役を担う。制度の利用促進や広報、親族以外の一般市民による「市民後見人」の育成なども手掛けます。

総社市内では2017年7月現在、 113人が同制度を利用しています。専門的な研修を受けて登録している市民後見人は18人。市権利擁護センターは市社会福祉協議会が運営。これまで同制度の利用促進などを担ってきましたが、中核機関の設置で、利用者がより相談しやすくなるということです。(山陽新聞)

 

 

 

後見人報酬は月額 3万円~6万円

成年後見制度は民法などの改正を経て2000年に導入された。本人の判断能力は「ない」「著しく不十分」「不十分」に分類され、それぞれ「成年後見人」「保佐人」「補助人」からサポートを受けます。後見人は財産に関する全ての法律行為を代行できます。保佐人や補助人は一定の制限があります。

このうち後見人の利用が最も多く、全体の8割を占めます。本人や配偶者、親族、自治体などの申し立てにより家裁が弁護士や司法書士などの専門職、親族から後見人を選びます。家庭裁判所への申し立てに10万~50万、専門医による鑑定が必要な場合約10万円必要です。東京家庭裁判所の【成年後見人等の報酬額のめやす】では基本報酬として管理財産額5,000万円以下で月額3万~4万円、5,000万円超で5万~6万円です。

更に、付加報酬として別途『悪質商法対策』『不動産売却代理』『遺産分割調停』の費用数十万~100万超が家裁により認められます

 

専門職後見人は何もしてくれない?

ただ、利用者から「何もしてくれない」との声があり、厚労省が知的障害者施設を調べると、後見人が本人に面会に来る頻度は「年1~2回」「ほぼ来ない」が 4割近くに上っています。このため財産管理に偏った算定方法を改め、生活支援を重視。個別の業務実績に応じ報酬を支払うことにしました。

現在、後見人の約8割は専門職です。制度発足当初は親族が多かったのですが、親族による着服などが相次いだことから、専門職が増えました。しかし、専門職の不正も後を絶ちません。そんな中で最高裁は親族優先にかじを切りました。最近家裁は不正防止のため後見監督人を選任するケースを増やしています。

後見制度には、判断能力が衰える前に親族や弁護士と契約し、将来の財産管理を託す「任意後見」もあります。超高齢化社会に向けて、利用拡大が安心につながるようになればと思います。

2019/4/19   共同通信  山陽新聞  参照

 

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