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2019/04/17

医療費控除を全国民で自動化

政府は家族の医療費が一定額を超えた場合に税負担を軽くする医療費控除の手続きを全ての人を対象に自動化します。

マイナンバーカードの活用による新しいシステムを作り、1年間の医療費を自動計算して税務署に通知する仕組みです。2021年分の確定申告をメドに始めます。確定申告の煩わしさを軽減する効果を実感できるようにして公的サービスの電子化を一段と加速させたい意向です。

 

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政府は行政手続きを簡便に済ますことができるデジタル社会作りをめざしています。社会の生産性を向上させ、経済成長につなげる狙いで、マイナンバーカードの普及をその中核と位置づけています。

現在、マイナンバーカードがあれば政府が運営する「マイナポータル」を通じて、ネット上で行政サービスの利用などを申請できます。

 

 

普及すれば行政手続きが激減?

普及が進めば将来的に書類や対面での行政手続きを原則、全廃できる可能性があります。民間サービスにも広げれば、例えば引っ越しの際に役所に転出入届を提出するだけで電気・ガスや郵便物の転送、運転免許証の住所変更などが一括してできるようになります。

ただ2019年4月時点でマイナンバーカードの交付実績は 1,666万枚と人口の 13%程度にとどまっています。韓国では税務の電子申告の利用率が 9割を超え、国税当局のサイトを通じて医療費や保険料、教育費などが確認でき、間違いがなければそれを基にオンラインで控除の申告ができます。エストニアでは個人番号カードでほぼ全ての行政サービスが受けられます。

日本の医療費控除の利用者は年間約 750万人。ネットを活用して申告できるが、医療機関名や支払った医療費、保険で補填される額などを自ら入力して書類を作成する必要があります。

医療費控除が適用されるのは 1年間の家族の医療費から保険で補填された額を引いた額が 10万円を超える場合だ。1年間、領収書を残して計算しても基準に達しないこともある。領収書の保存や申告書作りが面倒で初めから利用しようとしない人もいるのが現状です。

 

政府は2021年3月にマイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにする方針です。新しいシステムは保険診療のデータを持つ社会保険診療報酬支払基金と国民健康保険中央会のシステムを「マイナポータル」のシステムとつなぎます。国税庁のシステムとも連携することで控除の申告を完全に自動化を目指します。

 

確定申告する際にはまず国税庁の申告書作成のサイトに入り、マイナンバーカードで個人認証する。「医療費通知」のボタンを押すと、1年分の医療費の合計額が一目で分かるようになります。控除の適用基準を超えていれば、そのままサイト上で申告でき、領収書を保存しておく必要もありません。

政府は 2017年の税制改正で、個人が健康保険組合から 1年分の医療費を記した「医療費通知」をネット上で取得し税務署に提出できるようにしました。ただ、加入する健保組合のシステム対応が必要で、多くの人に広がっていません。

 

2019/04/16  日経電子版

 

 

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